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サニー・ハンセンは、ミネソタ大学教育・人間発達系心理学部の名誉教授で、キャリア発達・成人発達の理論・ジェンダー役割の理解・女性学や新しい男性像に関する研究など、幅広い分野を取り入れながら統合的な理論構築を目指しました。
長年取り組んだ「BORN FREE」プログラムの開発と実践が理論の基盤となり、スーパーのライフキャリアレインボーの考えに傾倒し、「統合的生涯設計(ILP)」を提唱しました。
「統合的生涯設計(ILP)の概念」、それを行うために重要な「6つ(7つ)の課題」、課題のうちのひとつ「ハンセンの4L」を中心に、しっかりとおさえておきましょう!
もくじ
統合的生涯設計(ILP)
- ILP(Integrative Life Planning)=総合的ライフ・プランニングは、ハンセン理論の根幹。
仕事を他の生活上の役割や人生全体の中でとらえるというアプローチ。 - ILPでは、キャリアコンサルティングを通じて、クライエントが仕事だけでなく人生全体を包括的にとらえることができるように支援する。
個人の利益だけでなく、社会に目を向けた仕事選びや生き方、さらには創造性を発揮し、なすべき仕事に取り組むことがこれから求められると論じている。
同時に変革著しい現代において、組織の変革と個人の変革を結びつけていく必要性も述べている。

6つの重要課題

ハンセンは、統合的生涯設計を行うために重要な6つの課題を人生の各段階において優先順位をつけた上で、いくつかの課題に取り組むことで、「統合的生涯設計」はより意味あるものとなるとしている。
ライフ・パターンのための6つの重要課題
6つの重要課題に加えて、「さらに健康」も付け加えられており、ハンセンは体調を崩したことで健康の重要性に気づいたことから、健康の重要性もあげている。
ハンセンの「4L」
ハンセンの4L
- 愛(LOVE)
- 労働(LABOR)
- 学習(LEARNING)
- 余暇(LEISURE)

まとめ|ココだけはおさえておこう
- ILP(統合的生涯設計)
- スーパーのライフキャリアレインボーに考えに傾倒
- 6つの重要課題
- 4L
自分にあう仕事を探すという観点だけでなく、地域や地球規模で起っている問題にも目を向け、その解決に貢献するといった観点で仕事を創り出し、取り組むべきである。
人生のおける役割を4L(愛・労働・学習・余暇)で表現。
そして人生の複数の役割と職業をどう組み合わせることができるかを考え、仕事だけでなく社会性・知性・肉体・精神・感情などの統合を図ることが重要である。
従来の「女性だから」「男性だから」といった役割に固定するのではなく、男女が平等のパートナーとして今日絵よくしあうことを強調。
自分と異なるものを排除するのではなく、重んじるべきであり、さまざまな視点から物事を見ることができることが重要。
社会や組織も激変の時代だからこそ、変化を見極め個人も柔軟に転機に対応していく力が求められる。
何のために仕事をするのか、何ために生きているのかを各個人が見出し、変革の世の中を確固たる自己を意識しながら生きる必要がある。