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19世紀半ばから後半にかけてのキルケゴール、ニーチェらをはじめ、ドイツのハイデッカー、ヤスバース、フランスのサルトル、マルセルらに代表される「人間の実存」つまり人間特有の存在の仕方を中心的関心とする「実存主義」思想の影響をうける。
創始者であるフランクル、主要概念や技法として出てくる「ロゴテラピー(実存分析)」や「人生の意味」といったキーワードを中心にしっかりとおさえておきましょう!
もくじ
理論的背景
- 実存療法は、「実存主義」や「実存哲学」を背景理論とする。
「開かれた世界への志向性や自己執着からの解放」などが共通原理。 - フランクルの実存分析やビンスワンカーの現存分析にみられる人間観を基本理念とする。
- 分析の対象は個人内の力動ではなく、人間存在のあり方、個人の生きる意味や責任などのより高次な精神活動とする。
主要概念や技法
- 「ロゴテラピー」を創始したフランクルは、フロイトの「快楽への意志」やアドラーの「権力への意志」が満たされても、「意味の意志」が満たされない限り真に満たされることはないとし、人間はいかなる困難や苦悩のなかでも意志の自由を持つと唱えた。
- ヤーロムは、実存療法を「人間の心の奥にある内的な葛藤は、与えられた存在性に対して個々人が直面した時に生じるという信念に作用する、治療の哲学的方法であると」定義。
- 実存療法では、個人を固有な存在として尊重し、「意味」の追求を重視。
意味を見つけて自らの意志で生きることを選択していく自由があると考える。 - 直面化した解釈をはじめ、意味や価値を探求するための働きかけが、技法として用いられる。
まとめ|ココだけはおさえておこう!
- 創始者:フランクル
- ロゴテラピー/実存分析
- 人生の意味